ファクタリング

介護報酬ファクタリングとは?仕組みとメリット・デメリットを解説

ファクタリングは、支払期日前の債権をファクタリング会社に売却することで、早期の資金化を叶える手法です。

ここでは、介護報酬ファクタリングの流れや、手数料面や審査面などでのメリット、デメリットを解説しています。

介護報酬ファクタリングとは?

2020年9月時点では、介護報酬の1割をサービス利用者が、9割を国が負担しています。

介護事業者が国からの介護報酬の支払いを受けるためには、「国民健康保険団体連合会(国保連)」に対して「介護保険給付費」を請求しなければなりません。

つまり、介護事業者は国に対して「介護保険給付費を請求する権利」、すなわち「介護保険給付費債権」を有していることになります。

一般的なファクタリングは売掛債権の売買ですが、介護報酬ファクタリングは「介護保険給付費債権」の売買です。

支払期日前に資金化するための仕組みや目的は、一般的なファクタリングとほとんど変わりません。

介護報酬ファクタリングの流れ

ここからは、介護報酬ファクタリングを利用する際の基本的な流れについてみていきます。

介護報酬ファクタリングの流れそのものは下記のとおりであり、一般的なファクタリングでいうところの3社間ファクタリングと同じです。

介護事業者、ファクタリング会社、国保連の3者が、ファクタリング契約に関与します。

介護報酬ファクタリングの流れ

  • ファクタリング会社への申し入れ&審査
  • 国保連への通達および契約&支払い
  • 明細書の送付&支払い

ファクタリング会社への申し入れ&審査

ファクタリングを利用したい介護事業者は、介護報酬ファクタリングの取扱いのあるファクタリング会社へ申込みをします。

すべてのファクタリング会社が介護報酬ファクタリングを取り扱っているわけではないので、ホームページなどで事前確認をしておきましょう。

ファクタリングの申込み後は、ファクタリング会社による審査がスタートします。

国保連への通達および契約&支払い

ファクタリング会社による審査に無事通過した後は、国保連への通知手続きです。

介護事業者から国保連に対して、「介護保険給付費債権をファクタリング会社へ譲渡する」旨を通知します。

通知手続きが終われば、いよいよ介護事業者とファクタリング会社間でのファクタリング契約締結です。

契約締結後、ファクタリング会社は介護保険給付費の額面の80%程度を代金として介護事業者に支払います。

介護事業者は、介護保険給付費の100%をファクタリング会社から受け取ることはできないため、その点には要注意です。

明細書の送付&支払い

ファクタリング会社から代金支払いを受けたあと、介護事業者は国保連へ介護給付金の請求書と明細書を送付します。

この送付の流れは、ファクタリングを利用しない場合でも同様です。

国保連は介護事業者から送られてきた明細書等を細かくチェックして、問題がなければ、介護事業者へ「支払結果帳票」を送付します。

支払期日になると、国保連はファクタリング会社へ介護保険給付費の全額を支払います。

それから、ファクタリング会社は、介護事業者への支払いを留保していた額(介護保険給付費の約20%程度)からファクタリング手数料を差し引いた金額を、介護事業者へ支払わなければなりません。

介護報酬ファクタリングのメリット

介護報酬ファクタリングの代表的なメリットは次のとおりです。

介護報酬ファクタリングのメリット

  • キャッシュフローの改善
  • 借入よりも審査ハードルが低い
  • 比較的手数料が安価

順番に、詳しく解説していきます。

キャッシュフローの改善

一般的なファクタリングと同様、介護報酬ファクタリングもキャッシュフローの改善効果が期待できます。

介護報酬が支払われるまでに、通常は1〜2カ月は待たなければいけないところ、介護報酬ファクタリングなら待ち時間を短縮できるのです。

ファクタリング申込から支払いまでの期間はファクタリング会社ごとに異なりますが、本来の待ち時間を1.5カ月以上短縮できるケースもめずらしくありません。

すぐに手にできるのは本来の額面の80%程度とはいえ、キャッシュが手元にないことからくる不安や資金繰りの悪化を防止できるのは大きなメリットといえます。

借入よりも審査ハードルが低い

介護報酬ファクタリングのメリットの2つ目は、「審査ハードルの低さ」です。

資金調達の代表的な手法としては、金融機関による融資が挙げられます。

金融機関による融資の審査は厳しいことで知られており、審査には通ったとしても、希望の額を融資してもらえるとは限りません。

また、金融機関による審査は時間がかかります。

長いと1カ月以上待たされることもあるため、至急の資金ニーズを満たすための手段としては、やはりおすすめはできません。

介護報酬ファクタリングでは、ファクタリング会社による審査は金融機関によるものよりもハードルが低いです。

ファクタリング会社は債権の回収可能性を重視しています。

その点、介護保険給付費は債務者が国なので、回収不能になる可能性はゼロに近く、審査が緩くなる傾向にあるのです。

比較的手数料が安価

介護報酬ファクタリングは、手数料が比較的安価です。

介護報酬ファクタリング手数料の相場は、0.25%程だとされています。

一般的なファクタリングだと、2社間ファクタリングで10〜30%、3社間ファクタリングで1〜10%が相場なので、その差は一目瞭然です。

介護報酬ファクタリングは、債権の回収先が国なため、ファクタリング会社からすると、回収不能リスクはほとんどないと言っても過言ではありません。

手数料は回収不能リスクに比例するため、介護報酬ファクタリングの手数料が低くなるのは自然なことといえます。

介護報酬ファクタリングの具体的な手数料は、介護事業者やファクタリング会社によって異なるので、必ず事前確認しておきましょう。

介護報酬ファクタリングのデメリット・注意点

介護報酬ファクタリングには、以下のようなデメリットもあります。

介護報酬ファクタリングのデメリット・注意点

  • 受け取れる報酬が少なくなる
  • 諸費用が発生する
  • 調達額には上限がある

順番に詳しくみていきましょう。

受け取れる報酬が少なくなる

受け取れる報酬が少なくなってしまうのは、介護報酬ファクタリングのデメリットの一つです。

支払期日まで待っていれば、介護保険給付費の全額を受け取ることができますが、ファクタリングを利用すると手数料が差し引かれてしまいます。

介護保険給付費の全額の支払いを受けたい介護事業者には、介護報酬ファクタリングはおすすめできません。

ただし、上述したとおり、介護報酬ファクタリングの手数料は非常に低いです。

そのため、手数料によるデメリットは、一般的なファクタリングに比べれば小さいといえるでしょう。

諸費用が発生する

介護報酬ファクタリングの利用に際しては、ファクタリング手数料以外にも諸費用がかかります。

代表的な諸費用は以下のとおりです。

介護報酬ファクタリングにかかる代表的な諸費用

  • 債権譲渡登記時に必要な内容証明にかかる費用
  • 書留郵便代
  • 振込手数料
  • 印紙代

費用の総額や内訳については、必ず事前にファクタリング会社に確認しておきましょう。

調達額には上限がある

介護報酬ファクタリングには、調達可能額の上限があります。

このことから、介護報酬ファクタリングは多額の資金調達の必要性には対応できません。

あくまで、国保連に対して有する債権額の範囲内でしか資金を調達できないと念頭に置いたうえで利用に進みましょう。

介護ファクタリングの仕組みを知ろう

介護報酬ファクタリングは手数料が安く、審査のハードルも非常に低い資金調達手段です。

至急、キャッシュフローを改善しなければならないといったニーズを満たすためには最適の手段だといえます。

資金繰りに不安を覚える前に、介護報酬ファクタリングの利用を検討してみてはいかがでしょうか。

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